2011年7月6日水曜日

京都文教入門 「公開しゃべり場」

FSDの村山です。


「公開しゃべり場」が終わりました。


勝算五分五分、と言ってスタートしましたが、正直なところ勝算は五分もない、と密かに思っていました。


ところが蓋を開けてビックリ。15もの班が発表を希望する、という全く予想だにしないことが起きました。


教・職・学が本気で一丸となれば400名の一回生全員にこれほどの影響を及ぼし、これほどの「勇気」を与えられるのだと、驚かされました。

汗を流された皆さんの努力の賜物。ありがとうございました。そして、おめでとうございます。





学生が学生に与える影響の凄まじさを痛感しました。
そして、学生の活動が職員に与えるインパクトの凄まじさも目の当たりにしました。

「学生を変える、学生が変える」
「(教)職員を変える、学生が変える」
そして、
「大学を変える、学生が変える」


ですね。大学という生き物の正体はやはり「学生」に違いない。
しみじみとそう思いました。




さて、多少私見や感情が入っていますが、公開しゃべり場の報告をします。

(1)公開しゃべりば「400人40グループ90分一本勝負」終了。一回生必修科目での挑戦。失敗上等の覚悟で望んだ。

(2)400人の授業一コマのためのスタッフ数はなんと47名。内12名が他大学生、14名が職員、19名が上級生、2名が教員。(他大学生は追手門8、岡山2、龍谷1、仏教1。上級生はプロジェクト科目のSAとFSDメンバー。職員は若手)。
ランダム座席指定でスムーズに着席できるよう、PCを持った「座席検索隊」も配置。

(3)3部構成の授業の第一部は先輩学生2名、受講生代表3名、そして他大学生3名による公開しゃべりば。大テーマは「大学を変える、学生が変える」。
パネラー:山下(追大3)、中川(龍大3)、秋吉(岡山2)、会田(臨1)、種子(現1)、赤澤(文1)、中村(臨2)、多島(臨3




(4)小テーマは「高校と大学の違い」「生徒と学生の違い」「大学時代に成したいこと」。キーワードに、「チャンス・チャレンジ・可能性・プロジェクト・クラブ・恋愛・勉強・何もしないという選択肢・自己管理・ムダを楽しむ・脱皮」。

(5)第二部のしゃべりばは400名を学科ランダム座席指定で40グループを作る。全ての班に上級生、他大学生、職員によるファシリテーターを配置した。



(6)第三部は発表。1回生が400名の前でプレゼンテーション(一分間スピーチ)をする。はっきり言って手が上がらないと予測し、学生スタッフがしゃべり場の最中に回遊して活発なチームを6組ピックアップし、立候補がなければ指名する予定であった。

(7)グダグダ覚悟で望んだが、時間と共に議論が弾む。ファシリテーターたちの目が輝き始める。600人用固定椅子の大講義室で本気でグループワークが動き始めた。


(8)第三部の発表。6脚のイスを壇上に配し、指名予定の6班も決定し、司会が発表の立候補を呼びかける。なんと会場のあちらコチラから手が上がり、イスを9脚追加。壇上に所狭しと発表希望者が並ぶ。すべて一回生。400名の前での発表希望15組。にわかに信じがたい光景。



(9)すべての班が1分以内にディスカッションの内容を総括。目が輝いている。熱いものがこみ上げてくる。

(10)係わった47名すべてが始まる前まで成功について半信半疑であったが、この瞬間に成功を確信。目の前で繰り広げられる全く思ってもいなかった光景をひたすら眺める。

(11)ファシリテーターを務めた職員からは、「学生と過ごす時間が新鮮でした」 「疲れたけどとても楽しかった」そして「他業種から1ヶ月前に転職したばかりだがこの学校に転職して良かったと確信しました。」といったコメント。普段学生と接することがない管理部門の職員も満足顔。

(12)自分達と同じ学年の学生がパネラーとして立派に話したことが大きい。先輩の学生が恐ろしくしっかりコメントや司会をしていることが大きい。他大学上級生3名のパネラーが来てくれたことが大きい。しかも本学にない理工や経済、国立やマンモス校からの来訪というインパクトは凄い。ファシリテーター達の活躍、存在が大きい。



(13)座席指定、ということもあろうが、それ以上にこのインパクトのおかげだろう。私語をする学生、寝ている学生、携帯をいじる学生が皆無。公開しゃべり場では全員が壇上に釘付け。登壇者のしゃべる言葉も評論ではなく全員自分の言葉で話している。立派だ。

(14)一度出来たからといってもう一度出来るという物ではない。種々の奇跡が重なってゴールできた。一人のパネラー、一つのパーツが違っても違う結果だったろう。学内外、教職学。人と人の輪・和・話そしてワッがもたらす奇跡。計算では産まれない。真っ赤な血の通った人間のみになせる業。

(15)これで京都文教入門2011のメインイベントはほぼ終了。1週間で3コマを立て続けに行い、「芽生え」「勇気」「決心」の3つのステップを、教職学総出で一回生の背中を押した。


6/24(金)のFSD企画コマ「BunkyoMenu」で京都文教のリソースを広く浅くすべて紹介、教職学有志10名が様々な制度、サービス、システム、部署についてプレゼンをし、「何かやってみようかな」という小さな芽を心に抱く。  =「芽生え」


6/29(水)の「プロジェクトPRフェスタ」で、実際に京都文教のリソースを「学費以上」に使いまくっている先輩学生15団体による渾身のプレゼン(フェスタです。発表会じゃありません。全員、ひねります)。圧倒され、驚き、畏れ、尊敬し、「このままじゃダメだ。一歩を踏み出してみよう」という強い思いを持つ。 = 「勇気」


7/1(金)の公開しゃべり場で「高校と大学の違い、生徒と学生の違い、大学時代にやりたいこと」、について、チャンス・チャレンジ・可能性・プロジェクト・クラブ・恋愛・勉強・何もしないという選択肢・自己管理・ムダを楽しむ・脱皮というキーワードを使って、自らが参加してディスカッションすることで、「本気で勇気ある一歩を踏み出す」ということを決める。 =「決心・確信」 この3つのコマで延べ100人以上の教職学が絡みました。

(16)「勇気ある一歩」を踏み出すのか。何もしない、という選択肢を選ぶことも大学生の決断として勿論何の問題もない。後は一回生達本人の問題。ただし、京都文教の学生に限っては、卒業間際になって「知らなかった」「もっと早く知っていれば」とは言わさない。教職学総出でやるだけのことはやった。その自負はある。一人でも多くの学生が「勇気ある一歩」を踏み出してくれることを願ってやまない。

以上、雑感でした。


<おまけ>
コメントカードのコメントを抜粋します。お時間が有る方はどうぞ。


<ポジティブ>

・どんなにおもしろい授業であっても、見ているだけで飽きが来るし、そこには限界がある。「参加」という形式にはその場にいる人々を一つにまとめる力があるのだなとしみじみ感じました。
・最初はグループの雰囲気にちゃんとなじめるだろうかと不安に思っていたけれど、意外とできて良かった。
・皆、チャレンジするのはこわいけど、でも頑張ってチャレンジしている子が多いことを知りました。
・チャレンジしたくてもなかなか踏み出せないのはみんな同じだと知りました。
・話すのは苦手だから、こういう場から逃げていたんですけど、自分の話をできて、コミュニケーションもできたと思います。今日少し心変わりできました。
・最初は何するのだろうかと、あまり気が進まなかったのですが、やっているうちに面白くなってきました。参加して良かったと思いました。
・はじめての人もいたし、あんまりスムーズには話せなかったけど、視野を広げる良いチャンスだと思いました。
・普段話すことのない他の学部の人と親しくなる機会だったので良かった(同意見多数)
・人のいろいろな意見を聞くことは社会勉強になると思った。
・なかなか「大学時代にやりたいこと」を他人に聞く機会がないので、その機会を与えてもらったのはよかったと思う。
・議論が活発になれば楽しいものになるだろうなと思いました。
・新しい発見みたいなのは見つかりませんでしたが、関わることの大切さを改めて感じました。
・話があんまりはずまなかった。でも、いろんな人がいることが分かって、逆にどうしたら話が発展したのか考えるいいきっかけになったと思う。
・人の話をだらだらと聞くより、楽しい授業だったと思う。
・「自由」という単語の中でも、それぞれの思い方や感じ方がちがう、ということが分かってすごくよかった。
・伝えたいことを伝えるのは難しいと感じた。
・今回話して、改めて自分のやりたい事の多さに気付いた。



<ネガティブ>

・テーマがざっくりして難しかったです。
・内容はイマイチ。けれど、考える機会があることはプラスになったかもしれない。あと、発表者たちの話に構成がなかったのはつまらない。
・まず、何を話すか、という根が理解できていなくて初めわからなかった。
出席者が少ない、楽しくはなかった。
・なかなか話が盛り上がらず、話をまとめるのが大変だった。話をふれば話してくれる人もいたけれども、「特にない」とか「何も考えていない」とか話をぶったぎるのはやめてほしいと思った。1人1人意見を持ち、発表することが大切だし、私も他の人々の意見や価値観を共有したいのに、それを遮断されてしまうのは本当に悲しい。
・無言が多くて、きまずかった。
・話が広まらない、みんな静かすぎ。
・あまり話が進まなくて、よく分からない終わり方になった。“大学”について深く考えていないんだと思います。
・しゃべれないから話さないのに無理にしゃべらされて苦痛でしかたなかった。やりたい人だけやればいいと思う。
・場所によって(議論が)充実している所としていない所の差がすごいでてたと思う。
・高校の話し合いとそんなに変わらない。班によって温度差が全然違うと思った。
・違う学科とはやりたくない。
・ぐだぐだでした。

<意見・アイデア>
・席が離れてて、話しづらいので、席順をもっと考えてほしかった。 
・ あまり積極的に話す人がいなかったので、私的には仲の良い人たちとやった方が話がより進んだのではないか
・名簿だと初年次とメンバーがかぶるので、ちがう人ともしゃべってみたいから、もっとバラバラでもいい。  

1 件のコメント:

  1. 初めて投稿します。
    杉原です。
    キャリアサポートの課長と事務局長をやっています。

    私も、どうなるのか楽しみで後ろの方で見ていました。

    グループ討議(しゃべりば)が始まると、ファシリテーターの皆さんが頑張ってグループにはりつき、何とかアイスブレイクしようと必死の様子が見られました。

    その後、談笑するグループ、拍手するグループなどがぼちぼち出始め、ファシリテーターのみなさんも安堵の表情が見えるようになりました。

    最終的には司会の方がうまく1回生を乗せて、我も我もとステージの上に上がっていく姿を見て、成功したなあ、と思いました。


    他大学の学生、本学の上回生、職員の皆さん、そしてこの京都文教入門に関わった全ての皆さん、ご苦労さまでした。

    まだ終わっていませんが、このエネルギーは何かを生みだしていくハズです。

    いいショーを見せていただきました。

    The show must go on!

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